彼は後ろにいる私に気付き、振り返る。 振り返った彼は、とても端正な顔立ちをしていた。 柔らかなサラサラとした栗色の髪が、風に吹かれてなびく 薄く形のいい口唇を動かし「今日から君の家庭教師になりました。 よろしくね。」と、笑った。 「花梨です。よろしく…お願いします」 夕焼けの日の光に染められたせいだけでなく、火照った真っ赤な顔して挨拶した事おぼえてる 思えば、あの時から恋してたのかな。 ねえ 先生。知ってた?