「君の事が、す……」 「宮森っ!!」 二人の声は、ほぼ同時に聞こえ、 私は、後ろから強い力で腕を引っ張られていた。 後ろを振り返ると先生が立っている。 「先生?なんで…?」 腕を引っ張られた私も、 瀬尾君も驚いた顔で先生を見る。 「悪いな。瀬尾。 用事があるから、宮森、借りてくぞ」 呆然としている瀬尾君を残し、 先生は黙ったまま、私を強引に引っ張っていく。