「今…何時ですか?」
「2時過ぎだよ。」
私、5時間も寝ていたんだ。
「宮森さん、もう、起きて大丈夫?まだ、寝ててもいいのよ」
保健の先生が言う。
白い白衣を着て、ネームプレートには【金沢】と書いてあった
ウェーブした髪を、シュシュでひとつにまとめて縛っている。
スタイルもいい。顔も、さすがに男子に人気があるだけあって美人だ
この人が先生の……
「貧血だって。急に倒れたからビックリしたよ。」
先生は、ずっと片手に持っていた携帯を、
スーツの胸ポケットに入れながら、私に微笑みかける
あ…その携帯。
さっき、携帯返すって話してた。
…そうか。
昨日の夜、携帯を、金沢先生が持ってたから連絡ができなかったんだね…
なんだか泣きそう。こんな素敵な大人の女性を前にして、勝てる気がしないよ。
泣かないよう、下唇を噛み締める
「まだ、無理すんな。もう少し寝て、帰る時は一緒に帰ろう?俺も仕事早く切り上げるから。」
先生の優しい言葉が胸にしみる。
私は小さく頷く。
やっばり先生は優しいね。

