先生は資料を持ったまま、目にかかる長い前髪を片手でかきあげて人差し指を曲げて顎に添えた。 先生のその一つ一つの動作に目が釘付けになる。 彫刻のように整った顔 シャープな顎…… 「プッ。ただ見禁止だから。」 そして、先生の───!? 「へ?」 「いくらなんでも見すぎじゃない?」 先生の言葉に鳩が豆鉄砲くらったみたいにキョトンとする私。 そんな私を先生は、クッと喉の奥の方で笑った。 やだ、見てたの気付いてたの!? 穴があったら入りたい。