「ど、どうしたの?」


「委員会で遅くなって帰ろうとしたら、
下駄箱に花梨の靴があったから学校中探してた。」


瀬尾君、さりげなく『花梨』って、呼び捨てにしてるし。


「そうなんだ。」


帰る約束してないけど、嫌な予感がする。


「さあ、帰ろう。先生、さようなら。」


…やっぱり。


瀬尾君て、見た目と違って強引なんだから。


みんな見た目に騙されてない?


「ち、ちょっと!瀬尾君。」