脳裏に浮かび上がったひらめきを言語化しようと、頭をフル回転させる。
(そうだ。子供が自ら着たい服を選ぶ体験、それは大好きなママと繋がっている服! いいかも!)
ずっといい案が浮かばずに行き詰まっていたけれど、実際に買い物している消費者を目の当たりにして浮かんできた発想に心が躍る。
「なにか思いついた?」
まだ構想段階でしっかりとした形が見えているわけではないけれど、この企画の芯となるはずだ。
「はい! 次回の合同ミーティング、楽しみにしていてください」
愛梨が自信満々で頷くと、理人はそんな愛梨の表情を見て柔らかい笑みを浮かべた。
「少しは肩の力が抜けたみたいだな」
その言葉で、突然出掛けないかと誘ってきた理由が理解できた。意図せず愛梨の愚痴を耳にした理人は、外に出ることで気分転換になればと連れ出してくれたのだろう。



