ドアを開けた瞬間、愛梨は驚きの声を上げた。
「わっ、えっ? こんなに色々準備してくれたんですか」
部屋にはベッドや小さなソファ、デスクなどが置かれている。どれも先ほどリビングで見たモノトーンインテリアとは違い、女性らしいアイテムばかり。色味もアイボリーや淡いピンク色で揃えており、可愛らしい雰囲気の部屋になっている。
「朝陽くんのために頻繁に実家に泊まるつもりなら、向こうの部屋はそのままにしておいた方がいいだろう。もし足りないものがあれば言ってくれ」
「ありがとうございます。えっと、ひとつだけ確認してもいいですか?」
「どうぞ」
「この部屋って、他の女性のお下がりだったり――」
「するわけないだろう」
間髪入れずに否定され、ついでにジロリと射貫くような目で睨まれた。ホッとすると同時に、さすがに少し失礼な質問だったかもしれないと反省する。
「あまり時間もなかったし、もしかしたらと思って……つい。すみませんでした。それと、ありがとうございます。素敵なお部屋を用意してもらえて嬉しいです」
「それはよかった。ったく、愛梨の中で俺の評価はどうなってるんだ……」



