彼に視線を向けると、こちらを安心させるかのように頷いてくれる。
「大丈夫だよ、お姉ちゃん。僕、もうすぐ小学生になるんだから!」
他でもない朝陽本人からも背中を押され、愛梨と理人の同居が決まったのだった。
「わぁ……! ホテルみたいですね」
理人の住むマンションは、ソルシエール本社から車で十五分ほどの位置にあった。
地下二階、地上六階建てで、都心とは思えないほど多くの緑に囲まれている。エントランス前には噴水広場があり、多数設置されているベンチには広場で走り回る子供を見守る母親たちの姿が見える。
重厚なエントランスの扉をくぐると、一流ホテルのような空間が広がっていた。奥の石壁は一面大きなアクアウォールになっていて、凸凹の壁を流れ落ちる水音が爽やかさを演出している。
さらに部屋の中も広く、通されたリビングはまるでモデルルームのよう。壁や床、テーブルやソファなど、すべてが白と黒の二色のみで統一されていて、シンプルでスタイリッシュなインテリアが理人らしいと感じる。



