脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~


「よかった! 約束だよ、理人」

朝陽はぱぁっと輝くような笑顔で無邪気に喜び、そのやり取りを聞いていた大人たちの顔が綻ぶ。

「いやいや、片瀬さん。しっかりした息子さんだ。セリフを取られましたね」
「はは、本当ですね」

朝陽の気持ちが嬉しくて、愛梨はぎゅっと世界一可愛い弟を抱き寄せる。

(結婚に至った経緯は墓場まで持っていこう。それにお互い愛はなくても、信頼できるパートナーくらいにはなれたらいいな)

すると、その様子を微笑ましく見ていた理人の母が「あなたたち、新居はどうするの?」と尋ねた。

「当面は今の俺のマンションにふたりで住むつもり。広さも部屋数も十分だし」
「そう。愛梨さんが引っ越してくるまでに、しっかり片付けておくのよ」
「わかってるよ。愛梨、いつ引っ越してくる?」
「えっ……と」