脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~


彼女があれだけ攻撃的になるのは、それだけ理人に対する気持ちが大きいからだろう。

(理人さんは『恋愛する気はない』って言ってたし、新山さんとは遊びの延長なんだろうけど。それを彼女が理解しているとは思えないんだよね……)

理人の女性関係に口を出す気はないけれど、今後も新山と関わるのなら言っておくべきかもしれない。

「遅くなるとご家族が心配するだろう。行こう」
「この場で解散しても大丈夫ですよ。ここからなら電車でも帰れますし」
「……電車? なにを言ってるんだ」
「新山さんを探しているんですよね? 私はひとりでも帰れるから大丈夫です。それよりも、言っておきたいことがあって――」

怪訝な顔をする理人に、躊躇いつつ苦言を伝えた。

「新山さんに、仕事と恋愛を分けるように伝えてもらえませんか? 理人さんがいくら公式の場に私を連れていても、彼女がそばで騒いでいたら関係が続いているのが丸わかりです」

恋人を悪く言われたからだろう、途端に表情に不快さを滲ませた彼に、愛梨は苛立ちを覚えた。