脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~

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互いの実家に挨拶をした翌週。この日は繊維業界のとある協会の周年イベントがあり、同業他社が多く集まる中、愛梨は理人からパーティーへの同伴を頼まれて出席する運びとなった。

『服や靴、指輪のサイズを教えてください』

三日前にそんな連絡を受けて何事かと思ったが、前日には自宅にソルシエールのドレスや小物一式が届いた。

愛梨だって、一応は社長令嬢だ。わざわざ準備してもらわずともパーティースタイルの用意くらいあるが、彼の隣に立つのならソルシエールの商品の方がいいだろうと、素直にそれを着用している。

(そういえば、いつも西澤社長が連れてた女性たちもソルシエールのドレスを着てたっけ)

彼の立場を考えれば当然のことだが、理人の腕に絡みついていた数多の女性を思い出して微妙な気持ちになる。

とはいえ、ドレスはこの上なく素晴らしい品だ。ソルシエールを象徴する女性らしいフレアシルエットで、シルク特有の柔らかさと、しっかりとしたハリのあるシルクファイユという生地をふんだんに使ったブラックのミディドレスは、愛梨の好みのど真ん中。髪をまとめると、よりクラシカルな印象になるのがお気に入りだ。