愛梨が率直な意見を告げると、新山は不愉快そうに眉をひそめた。
「デザインの素人が口を出さないでもらっていいですか? こっちはプロなんですけど。それとも、こっちにもリスをくっつけるつもりですか?」
「デザインの良し悪しの問題ではなくて――」
理由を説明しようとしたその時、会議室のドアが開き、室内が緊張感に包まれる。
「お疲れ様です」
久住たちが立ち上がるのを見て、愛梨も慌てて頭を下げた。
(びっくりした、相変わらず唐突に入ってくるんだ)
愛梨が胸元を押さえると、理人の視線がこちらに向けられる。
「進捗はどうでしょうか」
「テーマやコンセプトを固めるのに難航していましたが、徐々に固まってきたところです」
「同じアパレル畑とはいえ全く別ジャンルの二社のコラボですから、テーマ決めに難航するのはある程度は想定内です。ここがブレると今後にも差し障るので、しっかり固めましょう。簡単に今までの案を聞かせてもらえますか」



