脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~


「〝働くママの日常×子供が誇らしい服〟というのが我が社からの提案です」

カタセだけではトレンド発信力が弱い。若い世代のママたちにブランドのよさを認知してもらうため、ソルシエールの力を借りて〝親子で憧れのブランドを着る〟という価値観を作りたいところだ。

そのためにプレゼンでも説明したテーマを掲げて、より具体的なアプローチをどうするかという話し合いをしたいところなのだが、初っ端から難航している。

「働くママというターゲットは分かりますが、テーマが日常……ですか。それに、子供が誇らしい服、というのもあまりピンときません」

申し訳なさそうに意見を言う藤森に、久住も同意する。

「そうね。抽象的でもいいから、もう少し華やかさが欲しいですね」
「華やかさ、ですか?」
「そうですね、例えば――」

久住が見せてくれたのは、過去のソルシエールのコレクションテーマ。どれも洗練された美しさが際立ち、物語を彷彿とさせる世界観があって素晴らしいものだ。