「素敵な指輪をもらったあとで渡すのは恥ずかしいんですけど」
「これ……」
「理人さんへのクリスマスプレゼントです」
まさかもらえるとは思ってもみなかったのか、目を瞬かせながら「開けても?」と確認する理人に、愛梨は視線で頷く。
「カフスと、ネクタイピン……」
「男性にプレゼントを渡したことがないので、なにを選んだらいいのかわからなくて。王道になっちゃいましたけど、パーティーに出席する機会が多い理人さんなら、たくさん持ってても困らないかなって」
選んだ理由を話した愛梨だが、理人が気になったのは別の部分だったらしい。しばしの沈黙のあと、プレゼントに向けられていた彼の視線がゆっくりと上がってくる。
「……君がこれまでプレゼントを渡したことのある男は、俺だけ?」
「え? はい。父と朝陽以外では理人さんが初めてです」
素直に肯定すると、彼はべちんっと痛そうな音を立てて片手で自分の顔を覆い、天を仰いだ。
「……あの、理人さん?」
「ちょっと待って嬉しすぎてどういう顔をしていたらいいのかわからない、立て直す時間をくれ」



