「すみません。こんな素敵なクリスマスディナーの場で出す話題ではありませんでした」
「いや、聞いてくれてよかった。ずっと誤解されたままだったと思うとぞっとする。きっとあのパーティーで俺が君に惹かれているのに気付いたんだろう。愛梨を排除すれば自分がその座に収まれるとでも思ったのかもな」
最後は吐き捨てるように言った理人だが、愛梨はその前の言葉に戸惑いを隠せなかった。
(あのパーティーの時点で、私のことを……?)
理人の想いを打ち明けられたものの、いつから好きだったのかなどと尋ねたことはない。けれど、この話の流れでその部分を蒸し返すのは憚られる。
愛梨が黙っていたのをどう解釈したのか、彼は苦悶の表情を見せた。
「愛梨への態度が酷かったというのも、そのせいか。悪かった」
「理人さんが謝ることではありません。それと、真山さんのこと悪く思わないでくださいね。後輩思いなだけなんです」
「わかってる。相手が誰であろうと臆せず意見できる人材は有用だ。だが――」
一度言葉を切ると、理人は真剣な眼差しでこちらを見つめた。



