(それに、今日は理人さんに気持ちを伝えるって決めたんだから)
「ありがとう、美嘉」
「ほら、みんなも。今日はクリスマスイブなんだから、とっとと仕事を終わらせて帰るわよ!」
頼もしい同期に感謝して、愛梨は大きく頷いた。
それから二時間ほどで仕事に切りがつくと、パソコンをシャットダウンして周囲に退社の声をかける。やはり金曜日のクリスマスイブというのはみんな予定があるのか、すでにまばらにしか人がいない。
(理人さんの予定を聞きそびれるとか、私は大バカかな……)
クリスマスイブに告白するというミッションに気を取られ、約束を取り付けるのをすっかり忘れていた。こんな体たらくを美嘉に知られたら『これだから恋愛偏差値底辺は!』と再び呆れられてしまうに違いない。
理人は今日、契約デザイナーとのトラブルがあったばかり。後任のデザイナー探しに奔走しているとしたら、もしかしたら帰宅は遅くなるかもしれない。



