新山が放った言葉に、会議室の空気が凍りつく。
隣で美嘉が「こんのピンク頭……」と小声で吐き捨てている。いつもなら美嘉を宥める愛梨もまた、あまりに配慮に欠ける発言に絶句してしまった。
すると、久住が「新山さん」と初めて声を荒げた。
「先日も言いましたが、意見を言うのならもう少し言葉を選んでください」
「私、間違ったこと言ってますか?」
「間違っているとかいないとか以前に、社会人として相手に対する敬意を持ってくださいと言っているんです。それに今の発言に関しては、私はあなたが間違っていると思います」
「はぁ?」
新山を起用したのは久住だと聞いている。まさかそんな彼女に反論されるとは思わなかったのだろう、新山は可愛らしい顔を歪めて久住を睨みつける。
一方、久住は冷静に言った。
「先ほどのプレゼン、きちんと聞いていましたか? 互いの世界観や安全基準を守ったまま、それでもリンクして見えるデザインを考え、さらに親子の絆や自分らしさも表現できる。カタセさんの提案は素晴らしいと思います」
「なによ、安全基準とかコンセプトとか、もっともらしいこと言ったってデザインがダサければ服なんて売れないの。逆に言えば、デザインさえ可愛ければ服なんてなんだって売れるんだから」



