脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~


必死に弁解する彼女に、心の強張りが解けていく。

「それならよかった。じゃあ、今後は俺が朝食を作っても?」
「い、嫌じゃないとは言いましたけど、私よりよっぽど忙しい理人さんに朝食を作らせるなんて……」
「愛梨のために作りたいと言ったら、迷惑か?」

コラボ企画と引き換えに結婚を提案しただけじゃない。恋愛をしたいとも思わないし、そんな暇もないとさえ言った。

そんな自分が彼女のために料理をしたいと言いだすなんて、愛梨にとっては不可解に映るだろう。

それでも、愛梨を振り向かせるためならなんでもするつもりだった。

「迷惑なんかじゃありません。一緒に食べられるのなら嬉しいです。実は、あまりに顔を合わせないから、少し寂しいなって思ってたんです。実家では常に人がいる中で過ごしてきたので、なんだか静かすぎちゃって。でも干渉し合わないってルールだったから」
「それも、できれば撤廃させてほしい」

愛梨の『寂しいなって思ってた』という可愛い告白を聞き、被せ気味に言い募る。

「今後は寂しいなんて思わせないようにする。愛梨が嫌じゃないのなら、できるだけ一緒に過ごしたい。他には? 一緒に住んでみて、なにか不満があるのなら教えてほしい」