彼の親指が愛梨の唇をつうっとなぞる。その仕草がやけになまめかしく感じ、背中から腰にぞくっとした痺れが走った。
「おませな朝陽くんに感謝しないとな。こうやって愛梨と近づくきっかけをもらえた」
「ちょ、ちょっと待って……」
突然の告白と、理人の大人の男性の色香に当てられ、頭がパンクしてしまいそうだ。
クラクラして目が回りそうな愛梨を見て、彼は「ごめん」とまったく反省していない声で謝ると、触れていた手を引っ込めた。
(そんな急に色々言われても、なにがなんだか……)
愛梨は自分の胸に手を当てて大きく深呼吸をしながら、なんとか心を落ち着かせようと試みる。けれど、あまり効果はない。
(やっぱり、リビングで寝ようかな……)
このまま同じベッドで眠るなんて、ドキドキしすぎて一睡もできそうにない。
そんな愛梨の心情を見抜いた理人が、先回りして釘を差す。



