脅迫婚?!~悪い噂の絶えない社長が、実は誠実で一途だったなんて信じられません!~


そうこうしているうちに思ってもみなかった方向から結婚話がやって来て、トントン拍子に同居が決まり、結果的に料理を教わることなく今に至ってしまっている。

「恥ずかしくはないだろう。俺もほとんどハウスキーパーに任せてるし」
「それなのに自分で作ることもあるんですか?」
「どうしても違うものが食べたくなった時にね。気分転換にもなるし。朝陽くんは知識欲があるってさっき言ってたから、初めてのことをするのは楽しいんじゃないかな」

理人はリビングにノートパソコンを持ってくると、朝陽と一緒にハンバーグの材料を調べ始める。それから三人で食材の買い出しへ行き、ついでに全員分のエプロンも購入した。

帰宅すると、早速調理に取り掛かる。ひと通りできると言っていた通り、理人は手際よく玉ねぎをみじん切りにすると、てきぱきと指示を出してくれた。

「じゃあ、玉ねぎを炒めようか。朝陽くん、ここに乗って木べらで混ぜようか。火がついてるとフライパンのこの部分が熱くなるから、絶対に触らないように気をつけて」
「わかった!」
「愛梨はボウルに合い挽き肉と卵を入れておいてくれる?」
「了解です」