それに仕事の話だろうと、理人と話しているのは楽しい。
「……俺は、少し物足りなくなってる」
「え?」
彼の言葉の意味を尋ねようとした瞬間、バッグの中でスマホが着信を告げた。
◇
「わぁ……! すごいね、水が壁を流れてる! あの水、どこに行くんだろう? 理人、知ってる?」
エントランスの大きなアクアウォールを見た朝陽が、はしゃいだ声を上げる。
「タンクに溜まった水をポンプで吸い上げて流し続けてるんだ。循環ってわかるか?」
「ジュンカン?」
「ひと回りして元の状態に戻って、それを繰り返すことを言うんだ」
「なるほど! じゃあ、あの水はずっとここをグルグル回ってるの?」
「そういうこと。朝陽くんは本当に賢いな」



