ENFJホストは、30歳INFJフリーターの初恋でした。




廊下。



愛莉と湊が立ち上がった。



「どう、やった......?」


「……一瞬だけ、起きた」


「ほんま!?」



愛莉の目に涙が浮かぶ。



「うん」



蓮は小さく頷く。



「俺らが無事かって」


「……」



愛莉が唇を噛む。



「由夏ちゃん……」



湊も目を伏せた。



「……由夏さんらしいですね」


「……せやな」



蓮は静かに答えた。



「ほんま、あいつらしいわ」



その瞬間。



__ピッ。



遠くから。



小さな電子音が聞こえた。



その直後。



看護師が3人の前を急いで通り過ぎた。



そして。



医師の姿も消えていく。



蓮は。



拳を握った。



「……由夏?」



扉の向こうで。



何が起きているのか。



分からない。



ただ。



祈ることしかできなかった。



「……大丈夫、だよね」



愛莉の声が震える。



湊は答えられない。

 

蓮は。



閉じられた集中治療室の扉を見つめていた。



「……大丈夫や」



自分に言い聞かせるように。



「絶対、大丈夫やから」



由夏は。



再び深い眠りへ落ちていた。



けれど。



その身体では。



まだ。



激しい戦いが続いていた。