やがて。 由夏は手術室へ運ばれていった。 扉が閉まる。 赤いランプが点灯する。 3人は。 その前から動けなかった。 「……」 愛莉は両手を握り締めている。 湊は何度も時計を見ていた。 そして蓮は。 手術室の扉だけを見つめていた。 頭の中に。 何度も。 あの瞬間が蘇る。 銃声。 由夏が自分の前へ飛び込んできた瞬間。 倒れた身体。 赤く染まった服。 そして。 __自分より先に、俺を逃がそうとした。 「……なんで」 蓮が小さく呟く。 「なんで、あいつ……」