ENFJホストは、30歳INFJフリーターの初恋でした。




その頃。



店では。



愛莉と湊が残ったスタッフとともに、客を安全な場所へ誘導していた。



店内には警察官が入り、現場の状況確認が始まっている。



割れたグラス。



倒れたシャンパンタワー。



床に残った血痕。



そして。



天井に残った銃弾の痕。



さっきまで華やかだった店内は。



見る影もなかった。



「湊」



愛莉が静かに声を掛ける。



「何?」


「......うちらも病院行こ」



その目にはまだ、涙が浮かんでいた。



「うん」



湊は頷いた。



「でも、その前に警察の人から話聞かれるよね」


「そうやな……」


その言葉の通り。



すぐに警察官が2人のもとへ来た。



「おふたりとも、先ほど現場にいらっしゃいましたよね」


「はい」


「差し支えなければ、分かる範囲で状況を教えてください」



愛莉は唇を噛んだ。



「……分かりました。分かることは全部話します」



湊も頷いた。



「俺も話します」