加納欄の空白シリーズ35シーズン4

数日後、凶器の鑑定結果が届いた。

包丁に残された血液は、宮原さんのものと一致した。

真中さんの供述とも矛盾はなかった。

「これで、一件落着ですねぇ」

あたしは大きく背伸びをした。

「欄、報告書は終わったのか?」

大山先輩が隣から覗き込んできた。

「えっ? まだですけど」

「じゃあ、一件落着じゃねぇだろ」

「事件は解決したじゃないですかぁ!」

高遠先輩が向かいの席で笑った。

「仁、今日は帰れそうにないな」

「こいつの報告書が終わればな」

「ええっ! あたし待ちですかぁ!?どこか
連れてってくれるんですか?」

慌ててペンを握ると、大山先輩が苦笑いをした。

「ほら、さっさと書け」

「はい!」

あたしは報告書の空欄を見つめた。

「……先輩」

「今度はなんだよ?」

「この『空き』、誰か埋めてくれません?」



おわり