加納欄の空白シリーズ35シーズン4

翌朝、あたしたちは再び真中さんと向き合っていた。

「昨夜の行動について、確認が取れました」

大山先輩が資料を机に置いた。

「会社を出たあと、宮原さんのマンションへ向かいましたね?」

「……いいえ」

「駅の防犯カメラに、あなたが映っています」

高遠先輩が写真を差し出した。

「午後七時二十八分、宮原さんの最寄り駅です」

真中さんの顔から血の気が引いた。

「それだけじゃ、会った証拠には……」

「ええ。ですから、もう一つ確認させてください」

大山先輩は別の写真を取り出した。

「マンション裏手の映像です。八時四十七分」

「…………」

「このバッグ、あなたのものですね?」

真中さんは俯いたまま動かなかった。

「真中さん、あたし、一つだけ聞きたいんです」

あたしは彼女の顔を見た。

「宮原さんと、最後に何を話したんですか?」

「……別れてくれないって、言われたんです」