加納欄の空白シリーズ35シーズン4

「タカ、何が分かった?」

大山先輩が高遠先輩に顔を向けた。

「隣の建物のカメラにも、女が映ってたそうだ」

「顔は確認できたのか?」

「いや。ただ、時刻が午後八時四十七分だ」

高遠先輩は携帯電話を切った。

「最初の映像から、一時間以上経ってるな」

大山先輩が立ち上がった。

「映像を確認しよう」

あたしたちは資料室へ向かった。

画面には、マンションの裏手を歩く女性が映っていた。

「これ、最初に映ってた人ですよね?」

「服装とバッグは一致してるな」

高遠先輩が映像を一時停止した。

「でも、顔は見えませんねぇ」

あたしは画面に顔を近づけた。

「欄、近づいたって見えるようにはならねぇぞ」

「分かってますよぉ!」

大山先輩は二枚の画像を見比べた。

「まずは同一人物か確認だ。真中だと決めつけるなよ」