加納欄の空白シリーズ35シーズン4

「やっぱり真中さんだったんですね」

あたしは確信を得た気分でいた。

「欄、まだ犯人と決まったわけじゃねぇぞ」

大山先輩が冷静に言った。

「でも、何回も電話してたんですよね?」

「ああ。だから本人に確認する必要がある」

高遠先輩が着信記録を手に取った。

「仁、昨夜は会ってないって言ってたよな」

「そうだ。会社を出てからは会ってないとな」

「電話のことも聞いてみようぜ」

大山先輩が頷き、携帯電話を取り出した。

「真中に連絡して、任意で話を聞こう」

あたしは机の上の手帳の写真を見つめた。

午後七時から九時までの『空き』。

その時間に、真中さんから三回の着信。

「先輩、もし二人が恋人同士だったら……?」

「なんだ?」

「どうして会ってないって嘘つくんでしょうね?」

大山先輩は少し考えてから答えた。

「それも含めて、本人に確かめるんだよ」