加納欄の空白シリーズ35シーズン4

「あの……私、疑われているんでしょうか?」

真中さんの声が、わずかに震えた。

「今は関係者の皆さんにお話を伺っている段階です」

高遠先輩が落ち着いた声で答えた。

「そうですか……」

真中さんは小さく息を吐いた。

「宮原さんが亡くなったなんて、まだ信じられません」

あたしは真中さんの横顔を見つめた。

悲しそうだけど、涙は流していない。

だからって、怪しいとは限らないよねぇ。

「昨日、宮原さんとはお会いになりました?」

大山先輩が尋ねた。

「会社では会いました。夕方まで一緒でしたから」

「退社後は?」

「会っていません」

高遠先輩が手帳に書き留めた。

「分かりました。後日またお話を伺うかもしれません」 

「……はい」

真中さんは立ち上がり、静かに頭を下げた。

その背中を見送りながら、あたしは考えていた。