初めて歩く道
初めて見る川
ここで初めて見る朝日
パシャッ
東京も綺麗だなぁ
そう心の中で呟きながら、近くのガードレールに飛び乗った。
東はあっちだから…
パシャッ
引越しが終わった翌日、やっぱり早起きして良かった
そう夢中でシャッターを切っていると、ぶわっと大きな風が吹いた。
あれ、私の身体…
落ちる!?
『うわあっ!』
「はぁ!?」
あれ?
痛く、ない…?
立っていたガードレールから、バランスを崩して落ちた…のだが、背中に温もりを感じて、ぎゅっと閉じていた瞼を開けた。
確かに今、私の声ではない声が聞こえたような…
「っと…、大丈夫?そんなとこ立ってるなんて危ないって」
『わ、わ!ありがとうございます…!すみません!
重かったですよね』
背の高い男の子の腕の中にいると自覚して、顔に一気に熱が集まった。
人に迷惑かけるなんて…!
私のバカ…!
すぐに離れて頭を下げると、その彼は爽やかに笑いながら、私の頭にポンッと大きな手のひらをのっけてくれた。
その瞬間、鼓動が大きく鳴った。
「いや、重いとかはないけど…ここら辺住んでる子?気をつけなよ」
『あ、はい…本当にありがとうございました』
そう笑って走って行ってしまう彼。
ランニング途中?だったんだ…
そう冷静になりながら、彼の手がのっけられた自身の頭を自分で触れる。
!!
優しいし、絶対モテるんだろうなぁ
そう1人でうんうんと頷いて、散歩を再開すると、川の横の広場のバレーコートに人が集まっているのを見つける。
こんな朝早くに…
もう少し近くで見てみようかな

