君を救うためのループが、私を殺すルールだった

そして、心臓をバタバタさせながら学校の下駄箱についた、その瞬間。

「よっ、いく。おはよ。なんか今日、来るの早いな?」

後ろから、聞き慣れた、世界で一番大好きな声がした。
私はビクッとして、飛び上がるみたいに後ろを振り向いた。


そこに立っていたのは、怪我なんて一つもない、いつも通り優しく笑っている、私の彼氏の守くんだった。

「あ……ま、守、くん……っっ!!」

生きてる。守くんがちゃんと目の前に立って、私を呼んでいる。

私は思わず守くんに抱きつきそうになって、必死でローファーに力を入れて踏みとどまった。守くんは私の様子が明らかにおかしいことに気づいたみたいで、ちょっと心配そうに顔を覗き込んできた。

「どしたの? いく。顔、真っ青だけど……。どっか体調悪いの?」

「あ、ううん……! なんでも、ない……。ちょっと、本当に、もの凄く怖い夢を見ただけ、だから……っ」

私は引きつった笑顔を浮かべるのが精一杯だった。