俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

院内での御堂律の評価は、いつだって「完璧すぎる天才」そして「情の欠片もない冷血漢」だ。

​理事長の息子で弱冠29歳、

立場に甘んじることなく、難関な手術を次々と成功させる異例の腕前。

​だが、妥協を一切許さない姿勢は、同僚や看護師たちから恐れられてもいた。

そんな「氷の神の手」が、葵のもとへ現れた。

葵は検査を終えて病室に戻り、ベットで寛いでいた。

律は夕方の回診が終わった直後だった。

​律はノックもそこそこに部屋へ入ってきた。

白衣のポケットに無造作に手を入れたまま、葵のベッド脇へ歩み寄った。

​「……体調はどうだ」

開口1番、低い声で訊ねた。

​普段、医師や看護師たちを凍り付かせるその冷徹な眼光が、葵に向けられる。

​「おかげさまで、今日は少し胸の圧迫感も軽いです。……あ、御堂先生、昼間のカンファレンス、お疲れ様でした。噂ではお若い先生方に厳しく指導されたと聞きましたよ」