俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない

​発作を起こした夜から2日がが過ぎた。

葵の容態は薬物療法によって1時的な落ち着きを見せていた。

しかし、特別病棟の空気は、日を追うごとに重く不穏なものへと変わっていった。

ガラス越しに見える廊下を、普段は見かけないスーツ姿の病院幹部や、重苦しい表情を浮かべた医師たちが頻繁に行き来していた。

​「一ノ瀬さん、お熱測りますね」

​朝の検温にやってきた担当看護師の女性が、どこか引きつった笑顔で体温計を差し出してきた。

​「あの……何かあったんでしょうか?  なんだか外が慌ただしい気がして……」

​「えっ? ああ、ううん、何でもないのよ。 ただの定期的な幹部回診というか、事務的なミーティングだから。一ノ瀬さんは何も気にしないで、ゆっくり休んでいてね」

看護師は努めて明るく振る舞っていたか、その目は明らかに動揺していた。

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