ただいま照梨学園で、溺愛発生中です!

すーはーすーはー
 私の呼吸が乱れている理由は、さっきのことだ。
『生徒会に入ってもらえないか?』
 なぜ誘われたかは、私が良い人材だから。
 編入試験に合格になければ、こんな運命は訪れなかった。
 それにしても、姿を現さない人ってみっぴが言ってたのに、普通に見てしまったよ。
「なんてみんなに言おう」
 抜け駆けだって嫌われるかもしれない・・・
 そうだったら、最悪だ。
 でも、入るって決めたんだ。
 正直に言おう。
 そして、1—SSの前に来た。
 すごく静かだ。
 誰もいないのかな?
ガラガラガラ・・・
 中へ入ると、クラスの子たちがこっちを見てきた。
「なんで呼ばれたの!」
「大丈夫だった?」
「心配したんだからね!」
 みんな・・っ・・・
 うん。こんなにも私を心配してくれてるんだ。さっきも決めたし、正直に話そう。
「えっとね。生徒会室に言ったら、生徒会へ入らないかって言われて、だから・・・」
 嘘はついていない。
 これで落ち着いてくれるかな?
「それでそれで!」
「輝奈ちゃんは入るの!入らないの!」
「どっちにした?」
 うわぁ~・・・
 どんどんほかのクラスからも友達が来た。
「入ることにしたよ。それでね、寮も生徒会寮に入ることにしたから、女子寮にいられないの。でも!私が入る部屋ができるまでは、今のままで過ごすよ」
 これも本当。
 この子たちに嘘はつきたくないから。
「ほんとっっ‼」
「なら、まだよかったね~」
「うんうん」
 ものすごく喜んでいる。
 この選択肢は間違っていなかったと思い直した。
「あと・・・生徒会長さんが誘ってくれて、私、会長さんである夢楽さんに会ってしまったの」
「「「「「えぇ・・・‼」」」」」
 さっきまで笑顔だったみんなの顔が、宇宙人を見たかのような顔になっている。
 やっぱり言わない方がよかったかな?
「そうなの!」
「輝奈ちゃんすご~い!」
「思った通りだ!役員になると会長に会えるっていうの」
「これはいい方向なのかな・・・?」
 あ・・・
 声に出しちゃった。
 今のは、失言だったかも・・・
「え!めっちゃいい方向だよ!」
「そうだよ!そんなすんなり合わせてもらえるなんて、すごすぎる!」
 えっ・・・!
 褒められているの・・・?
 なんで・・・?
「それに、役員でも会うのに一苦労だって言ってたけど、本当すごい・・・!」
 そんなすごい人なんだ。
生徒会長さんである夢楽 司さんって。
つまり・・・私はそんな人に会ってしまったの・・っ・・・⁉
 だけどそうだよね。
 初めて見たら、驚いちゃったもん。
「でもさ~なんで編入してきたばかりの神宮寺さんを、生徒会に誘ったと思う~」
「りうら!」
 りうら?
 自己紹介をしてくれた子にはいなかった。
 てことは、私のことが嫌いなんだ。
 そういう子は何度も見てきたから分かる。
「りうら。なんでそんな悪く言うのよ」
 茉莉ちゃん・・・
 言い返さなくていいのに・・・
「なんでって、言わなきゃわかんない?茉莉花ってそんな頭悪いっけ?」
「はぁ?何言ってんのよ。私の頭の話してるんじゃないでしょ。私は、なんで輝奈ちゃんのことを悪く言うのかってことを聞いてるの!」
 私のことはどうでもいいのに。
 茉莉ちゃんありがとう。
 でも、このようなことで茉莉ちゃんが傷ついてほしくないっ・・・!
「茉莉ちゃん、怒ってくれてありがとう。だけど私は大丈夫。大丈夫だから行こう」
 茉莉ちゃんは気が強い子だ。
 だからこそ、悪く言われると茉莉ちゃんの思いが崩されてしまう。
 そんなの嫌だっ・・・!
「でも・・・」
「本当に私は大丈夫。茉莉ちゃんが言ってくれたからそれだけで嬉しいし、気持ちだけで十分だよ」
「・・・まあ、輝奈ちゃんがそう言うなら・・・。だけど!次、輝奈ちゃんのことを悪く言ったら、生徒会に言うから!鶴日を通して!」
「ふん・・・そうしたければそうしなさい。そうして嫌な気持ちになるのはあんたたちでしょうけど」
「どういう意味よ!」
 また言い争っちゃう。
 でも、この話題については正直気になる。
「そのままの意味よ!生徒会役員に、私の仲間がいるってこと。それを聞いてもまだ生徒会に入りたいって思う?」
 ・・っ・・・!
 ・・・りうらちゃんの言っていることが本当なら、さっきあそこにいた1人が、この子の仲間ってことだよね?
「思います。だって、白先輩や、生徒会長さんの気持ちを無下にはしたくはないので」
「・・・っ!」
「何より、もし、私に敵?がいたとしても、友達を傷つけたり、私のことを傷つける人は許しません!」
「はぁ⁉・・・でも、私の仲間は、2年にも3年にもいて、どちらも役員なのよ。もし今入ってもどうせ追い出されるわ。ふふっ」
 ふぅ・・・
 こんなところで深呼吸をしていいのかは分からないけど、役員には入れるってことはSSクラスってことだよね・・・?
 なら、私と張り合っても大丈夫。
 だって、正当防衛ってことだから。
 だけど、相手の人が仕掛けてこなかったら私もしない。
「ちょっと~勝手に話し進めないでもらえます~?」
「翠!何よ!茉莉花に続いて文句⁉」
 今度はみっぴだ。
 みっぴ、喧嘩とか弱そうだから大丈夫かな?
「う~ん・・・?文句とは違うかな~?」
「なら何よ!」
「りっぴ~―――てね」
「は・・・?何言ってん、のよ・・」
「言ってること、そのままの意味だよ~」
 小さい声で聞こえなかった。
 でも、りうらちゃんが青ざめていたから、怖いことを言ったのかな?
「分かったわ。その代わり、そっちからきたら―――よ」
「おーけ~。りょうか~い」
 また何か言ったのかな・・・?
 何か交換条件でした?
 ………でも、私に言わないってことは関係ないのかな?
 根掘り聞くはだめだろうし………
「じゃ!そういうことだから!約束は守りなさいよ!」
「もっちろん!分かってるよ~」
「そういう言い方もまたムカつくのよね!でもいいわ!後が楽しみだしね!」
「それは~こっちのセリフで~す!」
 そう言って、りうらちゃんは自分の席へ、みっぴはこっちへ来た。
「なっぴ~ごめんね~勝手に約束しちゃって~」
 だめだ!
 どうしても聞きたい!
「あのさ、みっぴ。何を約束してたの?」
「え………」
「その………りうらちゃんと………」
 聞いちゃいけないことだったかな・・・?
 けど、気になってしまう!
「あ~………なっぴ、びっくりしないでね~」
「もちろんっ!」
「えっとね~……私からは~もしなっぴに近づいたら、恋菓家を敵に回すと思ってねって言ったんだよ~」
えっ………!
 そんなことを!
「実は~私の家、恋菓家は~日本の中でも上位に入るくらいのとっても大きな会社を作ってたり~リゾートホテルを経営してたりしてるんだよ~」
「そうだったのっ・・・!知らなかった!」
「やっぱり~!なっぴが知ったら困ると思って言わなかったの~ごめんね~」
「ううん。いいよ!それに、私がお金持ちじゃないから、言おうと思わなかったんでしょ?」
「そう言うわけじゃないよ~・・・!ただ~なっぴの場合、お金持ちだから狙われないかな~とか、困ってることないかな~とか、心配させちゃうって思ったんだ~………」
 そういうことか!
 でも確かに、私だったらそうなると思う・・・
 分かってて言わないでくれたんだ。
 優しいっ・・・!
「うん!多分知ってたら私、そうなっちゃうと思う!教えないでいてくれてありがとう!」
「ううん~いいよ~」
 私はちゃんとお礼をした。
 聞いていたら傷ついていたかもしれない。
「ちょっと~輝奈ちゃんと翠~私たちも話したいんだけど~」
 そっか!そうだよね!
 みんなが会ったことがない生徒会長さんに会ってしまったもんね。
「うん!いいよ!」
「私も~いいよ~!」
 賛成して席についた。
 運が良かったのか女の子たちと席が近い。
 初めて来たときは誰が誰か分からなかったからかな………?
「じゃあさ、次は香ちゃんに言って、自習にしよう!」
「いいじゃん!そうしよ!」
「私~かおちゃんに言ってくる~」
「よろしく~」
 えっ………
 みっぴが言いに行く~って言ってたけど、まず自習にするって何?
 そして、香ちゃんとかかおちゃんって言ってたけど、香先生のあだ名⁉
 先生にあだ名なんてつけてるの!
 どうなってんの~!SSクラス~
 そんなことを考えていたら、先生が入ってきた。
「皆さん、恋菓さんが次は自習がいいとのことで、次の授業は自習です」
 本当になった………
 あり得ないことがありすぎて、訳が分からない。
「やったー!自習だー!」
「輝奈ちゃん!いっぱい話そ~!」
 私以外の子たちはめっちゃ喜んでる。
 この後、私は、たくさん質問された。
 それも、生徒会長について。
 だが私には、どうして自習中に話していいのか、さっぱり分からなかった。
 そして次の日には待ちに待った生徒会活動が待っている―――――