嘘つきな3人


いつの間にか定時を過ぎていた。
顔を上げると、伊久間くんは椅子に深く座ったまま目を閉じている。

「伊久間くん、寝てる?」

起きてる、と言いながら目を開けていつものように笑った。

「紅ちゃん、何時に帰る?」

「あとちょっと。これだけ終わらせちゃう」

「じゃあ俺ももう少し頑張ろ」

「疲れてるでしょ?もう帰ったら?」

「まだやることあるからいいのー」

伊久間くんはそう言って、またパソコンへ向き直った。
それから少しして仕事を切り上げると、伊久間くんもほとんど同じタイミングで仕事を終えたようだった。