「ねえ、重くない?私も持つ」
「大丈夫。こんな重いもの持ったら爪割れちゃうよ?」
家に戻ると、伊久間くんは買ってきた電子レンジの箱を私の部屋まで運んでくれた。古い電子レンジを棚から下ろして、新しいものと入れ替える。手際良くコードをまとめて、コンセントを差して、扉を何度か開け閉めする。
「うん、これで大丈夫。……ねえ紅ちゃん、お腹減らない?」
「伊久間くん、ありがとう。……私もお腹減った。ご飯なんか買いに行く?ていうか、さっき買えばよかったね」
「ほんとそれ」
顔を見合わせて笑う。
結局、近くのコンビニまで歩いて適当におにぎりと惣菜を買って部屋に戻った。
「紅ちゃん、唐揚げ何個食べれる?」
「うーん、2個」
私の皿へ乗せてくれる。
「自分で取れるのに」
「知ってる」
休みの日に一緒に買い物へ行って、家に戻って、くだらない話をしながらごはんを食べる。
こんな休日も、私たちには珍しくなかった。
