◇ 気づけば、昼を少し回っていた。パソコンの右下に表示された時刻を見て、ようやく手を止める。 同時に、机の端に置いていたスマートフォンが震えた。画面には、伊久間くんからのメッセージ。 『昼、食べた?』 ……子どもじゃないって言ったのに。 『今から食べる』 送ると、すぐに既読がついた。 『えらい』 「……子どもじゃないってば」 小さく呟いた声を、巴さんに聞かれたらしい。 「伊久間くん?」 「……なんで分かるんですか」 「分かるわよ」 朝とまったく同じ答えが返ってきた。