ほな、えっちしようか?

「さぁなぁ、やないですよ」

俺は床に落ちていた服を拾い集めた。

「はい、先輩の」

「ありがと」

布団の中から伸びてきた手に、服を渡す。

先輩の、む、胸が!

我慢や!俺!!

見るなよ!

その時、枕元のスマホが目に入った。

何気なく画面をつける。

「……うわっ!」

「今度はなんや?」

「時間!」

完全に寝坊や。

俺は慌てて自分の服をかき集める。

「先輩! 会社!」

「何時?」

「八時十分!」

「まだ間に合うやん」

「先輩はな!」

俺ん家から会社まで、急いでも四十分はかかる。

「俺、遅刻する!」

「ほな、はよ着替え」

「誰のせいやと思ってんねん!」

「ウチのせいなん?」

「…………」

………知らん。

昨日の記憶がない俺には、なんも言い返されへん。