最後の謎は君だった

私――浅井栞は、どこにでもいる普通の中学生だった。

 唯一、少しだけ人と違うところがあるとすれば。

 本が好きなこと。

「……ここ、落ち着くな」

 昼休み。

 私はいつものように図書室の隅の席で、本を開いていた。

 ページをめくる。

 紙が擦れる小さな音。

 それだけで、教室にいるときよりずっと安心できた。

 本の中なら、誰も私に話しかけてこない。

 誰かの顔色を気にする必要もない。

 だから私は、ここが好きだった。

 ――あの日までは。