夜、私はボクと出会った。

『は?お前、誰だよ。』

突然出てきた以下にも性格が悪そうな男子たちが、何かと喋っている。
何、このエピソード。…そっか。これは夢。
私、白百合 芽瑠の夢。
でも、夢にしては…リアルな気がする。
振り向くと、いつの間にか白い長い髪を揺らした女の子がいた。もしかして、この男子たちはこの子に向かって話してる…?すると、私の視点が女の子の中に
スッと入った。

『私 ボクの名はアリスだ。』

あ、アリス…?今、私が言ったよね!?私視点で言ってるから、私が言った!!!で、でも、私の名前は芽瑠。一人称は”ボク”じゃなくて”私”だし…。
私が言っても、私じゃない。
ど、どういうこと…?

『アリスって…。あの貴族令嬢のアリス姫か!?』

『嘘だろ…?何で貴族令嬢がここに…。』

『…くそっ。』

そう言い残すと、男子たちは逃げて行った。
アリス、姫…。やっぱり、どこかで聞いたことがある。

_ズキッ

きゅ、急に頭が…。
…ん?アリス、姫。………アリス!?!?!?
…やっと思い出した。ずっと記憶から消しさられてた、私の過去を。
”アリス”というのは、私の前世、つまり、前の私。
アリスは貴族令嬢で、勇敢で、自分が正しいと思った道を突き進むタイプの人だった。
今の私とは真逆だけど。
そういえば、アリスの死因は残酷だったな。

そして、光が差し込み_

_パチッ

「ア、リス…。ハッ!」

ゆ、夢…。でも、アリスが私の前世なのは事実。
そして私は、前世を思い出したのだった。