私の彼氏と野球と私

キャプテンの掛け声でみんな走り出す。




グラウンドを8周回り終え、また芝田のところに戻る。



「上田、ちょっと来い。」



キャプテンが呼ばれて、何か話している。



しばらくして、渋い顔をしたキャプテンが戻って来た。



「最後のマネージャーが辞めたらしい。」



ええーっと声が上がった。



「2.3年は誰か入ってくれる人がいないか声かけてみてくれ。
1年、お前らの学年で誰かまだ入部決まってない人いるか?」



俺は稀紗を思い浮かべた。