*稀紗side*



あ"ぁ〜。



もう加代言ったのかな。



拓也、野球頑張ってるんだから仕方ないのに。



…寂しいとか言ったら重いって思われるかな?


いっそ覚悟で「私と野球、どっちが大切なの!?」とか言っちゃうか?



私はベッドに寝転んで頭を抱えた。




その時、ドアがコンコンとノックされ、私は飛び上がった。



「何?」



大介かな?と思いながらドアを開けると拓也が立っていた。



「…。」



キィー、パタン。



ドアを閉めて、目を揉む。