私の彼氏と野球と私


*拓也side*



「拓也後ろ!」


「えっ?…うわっ!?」



順平の声に首を傾げた直後、俺は誰かにドンッと押さえてつんのめった。



「小林君」


「加代?」



俺はワケがわからなくて怒ってる加代をただ眺めた。



「あんた稀紗と何回デートした?」


「一回くらい。」



馬鹿じゃないの、と本気で呆れているらしい加代に気圧され、俺はボーッとつったっていた。



「あんた達付き合って何ヵ月?」


「5ヶ月くらい。」


「なのに一回。」


「ああ。」



加代はへぇ〜、と冷たい目で俺を睨み、言った。