私の彼氏と野球と私

「なんて言って欲しかったの!?」



えっ?



「なんて言えばよかったのよ!
別れたいって言えばいいの?」



確かに、俺はなんて言って欲しかったんだろう。



「稀紗。」


「拓也、好きな人が出来たの?
だから、別れたかったの?」



なんでそっちにいくんだよ…。



「お前なぁ。
そんなワケないだろ!?」


「じゃあ、なんでそんなこと言うのよ…。」



最近おかしいよ。

稀紗は顔を覆いながらそう言った。



「……こんな風に何回もこれから喧嘩すると思う。
それでも、お前は俺でいいの?」


「いいから、いる。」