*稀紗side*



もう1週間。


拓也は私を避けている。



どれだけ話しかけても、つらそうな笑みを浮かべて話を聞いて逃げる。



私はそっちの方が嫌だよ…。





金曜日の夜、私は決心して拓也の家に行った。



「寛明、拓也いる?」



出迎えてくれた寛明に聞くと、顔から笑みが消えた。



「どうかしたの?」