私の彼氏と野球と私


in俺の部屋



「拓也?」



稀紗は怯えて俺を呼んだ。



そりゃ、睨み付けられたら怖いだろうな。



「何?」



わざと冷たい声で返事する。



「怒ってる?」


「見りゃわかんだろ。」



眉を下げ、稀紗は謝った。



「ゴメン。」


「何を怒ってるかわかって言ってんの?」



稀紗は素直に首を振る。