「やだ。」


「ぷっ、拓也子供みてぇ！」



順平の奴、思いっきり笑いやがった。



飛び蹴りをかますとヒーヒー言いながら謝ってきた。



「悪い悪い。
でも可愛かったで。」



…確か前にも稀紗に言われた気がする。



まだ笑いながら、順平は家のドアを開けた。



奥から稀紗達の笑い声が聞こえてきた。



「おい、順平。
あいつ等気付いてないみたいだぞ？」


「うん。」



俺はニヤリと笑いながら順平を見た。



「脅かしてやろう。」



順平は頷いてニヤリと笑い返した。



俺達はそろそろと台所に向かった。