私の彼氏と野球と私

「うるさいぞ、お前ら。」



拓也が二人を一括すると、二人はニヤニヤしながら黙った。



「まったく。
もっと違う労いの言葉はないのかよ。」


「稀紗ちゃん起こすにはピッタリやったと思うけどな。」



ほれ、と順平は私を顎で指した。



確かに私は恥ずかしさで頭が起きた。



けど、もっと違う言葉が欲しかった。



「稀紗も馬鹿だな。」



拓也は呆れて私を離した。


ちょっとショック。


せっかく抱いてくれてたのに。