私の彼氏と野球と私

「お前がクジ運ないのが悪い。」


「黙ってよ幸運男。」



すぐさま稀紗の刺々しい声が飛んだ。



「はいはい。」



人がまばらになった放課後の教室を見渡した。



「そろそろ俺らも行かない?」



う"〜、と稀紗は重い腰を上げた。



「なんか雨とか降ってくれないかな。」


「縁起悪い事言うな。」



なんか俺まで降るような気がしてきた。