私の彼氏と野球と私





帰ってくると、稀紗は風呂に入っていた。



食器を片付けながら、稀紗が出るのを待つ。



すると、食器を流している途中に稀紗が出てきた。



「早かったな。」


「そう?
拓也が出てってすぐ入ったからかな。」



髪を拭きながら隣に立つ。


「手伝う。」



稀紗はそう言って、布巾を手に取り、皿を拭き始めた。



「サンキュ。」



ありがたく甘えることにする。



「あとやっとくからお風呂入って来たら?」


「そう?
んじゃ入ってくるよ。」



俺は泡のついた手を流し、風呂場に向かった。